2011 アメリカ夏期短期研修Report

今年もたくさんの学生が、アメリカ夏期短期研修に参加しました。ハーバード大学やフォーダム大学の寮でのキャンパスライフや特別講義、施設見学、それからたくさんの観光・ショッピングなど、充実したプログラムを楽しみました。ここに、参加した学生のレポートを紹介しますので、雰囲気や楽しさを感じ取っていただければと存じます。


Aコース(ニューヨーク・ボストン 7/14〜8/5)参加者


池袋キャンパス 社会福祉学部社会福祉学科社会福祉専攻社会福祉コース 2年 
河原夏希(東京都立新宿高等学校出身)

[ニューヨーク]

 私にとって、この研修が初めてのアメリカでした。日本とは文化や習慣の異なるアメリカでの約1か月に及ぶ滞在に、とても大きな不安がありました。
アメリカに着いてすぐ、知らない人にスーツケースを間違えられ、私の荷物がありませんでした。言葉も違う国での、いきなりのトラブルにかなり焦ってしまいましたが、先生方や現地で研修をサポートしてくれたシャペロンたちが対応してくれて、無事に荷物は戻ってきました。このとき、シャペロンが想像以上に日本語を話せることを知りました。さらに、何か困ったことがあればしっかり対応してくれるとわかり、この研修中、そんなに不安になる必要はないと感じました。また、この研修で初めて会う人たちとの寮生活も、同じような目標をもつ人たちがほとんどで、大きな不安を抱えることなく楽しく研修に臨めていました。
 ニューヨークでの講義は、講義中でもどんどん質問したり、自分の意見を発言したり、アメリカならではの講義であり、新鮮なものでした。最初は質問で講義が進まなくなってしまうのではないかと抵抗が少しありましたが、このような講義の受け方は集中でき、ふとした疑問も忘れずにその場で解決できてすっきりするので、いい体験ができました。
 講義内容は日本との相違点が多く、なかなか理解できない難しいこともありましたが、アメリカの考え方を知ることができてよかったです。特に、「自己決定」の考え方が日本よりもはるかに強く、大切にされていると感じました。小さい頃から意識され、個人の意見を重要視するところは、日本が見習うべき部分だと思いました。また、日本ではなかなか普及しない里親ですが、アメリカでは里親制度が整っていて珍しくないということには驚きました。さらにその背景には、アメリカが多人種国であることや貧困問題やエイズ問題があることにも驚き、興味をもちました。
 施設見学では、施設の方が温かく迎えてくれたのが印象的でした。利用者の話を直接聞けたり、日本よりも進んださまざまな福祉施設、教育施設を見学できてよかったです。言葉があまり通じなくても、シャペロンたちに協力をしてもらいながら、折り紙をしたり、浴衣を着させてあげたりして交流ができ、喜んでもらえたので嬉しかったです。
 休日活動では、公園でのんびりしたり、美術館、ミュージカル、自由の女神観光、そして買い物に行ったり、クルージングをしたりとニューヨークを満喫しました。日本とはかなり違いのある地下鉄に乗ったこともいい体験になりました。どの活動も、アメリカ、ニューヨークの文化を肌で感じることができ、かなり充実した時間を過ごせたので大満足です。
ニューヨークでの2週間の生活は本当にあっという間でした。とても楽しかったです。まだニューヨークにいたい想いがありましたが、ここでの経験を残りのボストンでの生活に活かしていこうと考えていました。

[ボストン]

 ボストンに着いてまず、ハーバード大学の広さに驚きました。キャンパス内には野生のリスやウサギがいて、まるで広い公園のようでした。さらに、ボストンのあるマサチューセッツ州は、ニューヨーク州の隣であるにもかかわらず、移動に数時間もかかったことや気温に大きな違いがあり、アメリカが大きな国であることを改めて感じることができました。そして、まちの雰囲気もニューヨークとは異なりのどかな感じがし、やはり州ごとに文化も違うのだろうと思いました。
ボストンでの講義内容は、福祉、教育、心理と充実していて、さらに講義にはスクリーンが使用され、差や変化をグラフで見ることができてよかったです。また、新しく知る事柄もたくさんありましたが、ニューヨークで学んだことを踏まえたうえで講義を受けることができたので、アメリカでの考え方や制度の仕組みについての理解をより深めることができたと思います。さらに、講義が終了しても、講師の方がカフェテリアにきてくれることがあり、講義中に理解できなかったことや疑問に思ったことをそこで聞けた点もよかったです。
 施設見学は、ニューヨークでの経験や知識があり、より細かく見学できたと思います。また、英語を聞く生活が続いていたためか、話すことができなくても、聞き取りができるようになったと感じていました。完璧に聞き取ることは難しくてできませんが、施設の方たちも英語がわからないことを理解してくれて、単語や雰囲気から、伝えようとしてくれていることが理解できるようになりました。また、話せなくて困ったときは、単語を並べてみたり、大げさなジェスチャーや表情で伝えてみると、多少は伝えられ、交流が以前より楽しくなりました。
 ボストンは一人部屋であったため急に寂しくなりましたが、3人以上での外出が認められていたので、毎日のようにキャンパス内を散歩したり、コンビニに行ったりして空き時間も楽しみました。シャペロンが企画をしてくれた活動では、日曜日の朝に教会へ礼拝に行き、アメリカ最大の宗教を感じたり、アメリカの子どもたちに人気のお菓子「DIRT」を作ったりと、日本ではなかなかできない体験ができてよかったです。ほかにも海に行ったり、買い物に行ったりと、ボストンでの生活も楽しめました。
 研修に参加する前は、期間が約1か月間もあり長いと思っていましたが、実際行ってみると楽しくて、1か月はとても短く感じました。講習や施設見学などこの研修に参加しなければ体験できないことをたくさん経験してきて、さまざまなことに向ける視野が広くなったと思います。この研修で学んだことは、これからの自分に繋げていきたいと思います。もちろん、大変なこともありましたが、それも含めて、また参加したいと思えるいい思い出となりました。
池袋キャンパス 教育学部教育学科2年 野澤俊太朗(埼玉県立岩槻高等学校出身)

[ニューヨーク]

 今回の海外短期研修は、海外から日本を見てみることと、異なる文化から新しい発見を得ることができたので、大変有意義だったと思います。
 Aコースに参加した私は、約1か月、ニューヨークとボストンに滞在していました。まずフォーダム大学にいる間お世話になったのがマクマホン学生寮です。学生3〜4人が一部屋に一緒に住み、さらにその中にある2人一組の部屋にルームシェアの形で滞在していました。初めて会った人といきなり共同生活するのはとても緊張しました。でも、一日ごとにだんだん会話が増え、何かを共同で使ったりすることで徐々にうち解けてくることがとても嬉しかったです。
 授業は教育や心理、社会福祉関係について、日米の違いや日本にないシステムなど、とてもいろいろなことを学ばせていただきました。イルマ教授の初等教育についての講義では、親やPTAと先生との間を取り持つペアレンツコーディネイターという職業があることを知りましたが、このように保護者と教師のバランスをとる役割の人が日本にも必要だと感じたことが今でも記憶に残っています。また、スパイラルエデュケーションという、わかるならどこまでも学習できる制度があるため、飛び級が可能なことに驚きました。
 施設見学で思い出に残っているのは、サマータイム中の小学校への訪問です。教室を見てみると、それぞれ各教科の補習をしていました。学校近くの菜園に案内され、そこで浴衣や扇子などの日本の文化を紹介し、折り紙も教えました。鶴と風船の二つだけですが、人に教えるのはとても難しく、なおかつ日本語が通じないため苦戦しながら一緒に折りました。生徒たちは説明を一生懸命聞いて、わからなくても真似をしながらやってくれたので、何とか完成しました。喜んでくれたので教えた甲斐がありました。
 アクティビティでは、ニューヨークの観光スポット巡りを楽しみました。エンパイアステートビルや自由の女神など誰もが一度聞いたことがあるところから、なんだこれ、というところまでニューヨーク中を観て回りました。また、本場のブロードウェイミュージカルを観ることができて感激でした。目の前で観る迫力は凄まじいものがあり、プロの演技を観ると何となく話の内容がわかるという感覚にビックリしました。一見の価値ありといわれますが、その通りだと思います。

[ボストン]

 Aコース後半はニューヨークからハーヴァード大学のあるボストンへバスで移動しました。4時間の道のりのなか、徐々にビルがなくなっていき、都市部から田舎町へと変化していくのが印象的でした。
ハーヴァード大学では、ハーヴァード・ロー・スクール寮を使わせていただきました。とにかく敷地が広いので、寮の数が多く、最初は自分の寮がわからなくなることもありました。寮内は一人部屋がいくつも並んでいる形で、トイレとシャワールームが一緒になったところを共同で使っていました。
 大学の講義では、アーナ・アルコン先生の「女性と高齢化」が印象深かったです。男女の平均寿命の違いからくる経済問題、社会制度の変化、病気や障がいといった健康の問題、社会の一員として活動し続けることの大切さを教えてくださいました。また、マイク・ブーナン先生の「健康衛生と保険」では、働いている人といない人など生活状況によって受けられる支援プログラムが違うこと、メディケア・メディケイドという保険制度があること、アメリカには国民健康保険制度がなく、買わなければ保険サービスが受けられないこと、そしてアメリカ全土で4700万人が健康保険に入っていないことが衝撃的でした。
 施設見学では、スカンジナビアン・リビング・センターがとても印象的でした。ここは北欧をモデルにした高齢者向け居住施設とのことで、日本の老人介護施設と同じものだと思っていました。しかし、実際に訪問すると、施設というよりは大きな一軒家といった印象を受けました。ここの創設者の方から、施設であることを忘れさせ、自然を身近に置くなど自宅にいる感覚にすることを重視したと聞き、まさにその通りだと思いました。また施設内は健康な方と簡単な手助けを必要とする方が住んでいて、バリアフリーの環境が行き届いているため、杖や車いすでも自由に動けるようになっていました。これは障がい者の方や、後から車椅子に乗るようになった方でも自由に利用できるようにするための配慮だそうです。さらに、自分で行うか人に手伝ってもらうかを利用者に選択してもらうことで、入居者それぞれに責任をもってもらうということに、日本との違いを感じました。日本では身のまわりのほとんどのことをヘルパーさんたちがやってくれるのに対し、アメリカは個人主義の国で、自主性をとても大事にしているという文化の違いを再認識した瞬間でした。
 このほかにも、クルージングやコンサートなど、面白い体験ができる機会も多く、こんな面白い講義や体験ができたのもの、海外研修に参加したからです。ありがとうございました。

伊勢崎キャンパス 心理学部心理学科2年 小池大漢(群馬県立勢多農林高等学校出身)

[ニューヨーク]

 日本を7月14日に出発し、ニューヨークの地に降り立ち、フォーダム大学に滞在して多くの講義を受け、施設を見学することができた。そのなかでも、アメリカの学校教育については、レベルの高い教育制度があり、また子どもたちのために多くの教育システムを構築していると感じた。日本とアメリカの教育については、似ている部分と違った部分それぞれが見受けられたが、大きな違いは、州によって教育指導要領が異なっていること、各学区の権限が非常に大きく、学区によって始業日、終業日、休校日、年間授業時間、中学校や高等学校の進級学年の区切り、カリキュラムの内容、飛び級などの方針が異なる点などだった。
 なかでも、就学前教育についてはとても複雑に見えた。多くの施設が存在しており、それぞれの施設の対象者や教育内容がさまざまだからだが、しかしその一つひとつについて理解していくと、各家庭のニーズそれぞれに応える施設があると感じた。
アメリカのこのような先進的教育方法には多くのプログラムがあり、このようなプログラムに対応するためには、確かな実力をもった教師が必要になると思う。そのためアメリカで教師の資格を得るには、州によっては大学院を出て博士号や修士号を取得しなければならない。このような体制をとることで、先進的な教育プログラムにも対応できる確かな実力をもった教師を育成することができるのではないかと思った。
 ニューヨークは想像をはるかに超える大都市で、見るものすべてが新鮮でエネルギッシュな街だった。日本と違う制度、法律が多く存在し、日本と比べて少し国民に厳しい点が多いと思ったが、しかし、こういった厳しい国柄が多くの偉人や実業家を生み出すエネルギー、アメリカンドリームに繋がっているのではないかと考えた。世界一の大都市といわれるニューヨークでは、自由の女神やタイムズスクエア、五番街やブロードウェイといった有名な場所にも多く訪れることができた。
 道行く人の肌の色、髪の色、瞳の色がそれぞれ違い、しかしそれを気にする人など誰もいなかった。そのなかで私は幾度も街の人々に話しかけられ、片言の英語を一生懸命聞き取ろうとし、何度も「Welcome to NY」といってくれたニューヨーク市民、やっとの思いでお互いの意思が伝わったときの笑顔を、私は一生忘れないだろう。今年で10年間の時が過ぎたあの悲惨な事件の現場、グラウンドゼロは、脳裏に深く焼きついた。ふつうの街、多くの人たちが行き交うこの場所であの事件が起きたことは、世界中の誰もが忘れてはいけないと私は思う。
 ニューヨークで過ごした期間は、私の人生に大きなインスピレーションを起こした。

[ボストン]

 7月26日、私はマサチューセッツ州ケンブリッジ市に構えるハーバード大学に到着した。ハーバード大学は1636年に設置された大学で、375年の歴史がある由緒ある大学だ。そんな深い歴史をもつハーバード大学は、現在までに40人のノーベル賞受賞者を生み出している。現在のバラク・オバマ第44代アメリカ大統領を含む7人の歴代大統領が輩出している素晴らしい大学だ。その大学に足を踏み入れ、さらに学校の寮や施設を利用することができた。講義はハイレベルで理解するのに大変だったが、ハーバード大学で過ごした経験は二度とできない貴重なものになった。
 アメリカの精神保健制度についての講義は、心理学を学ぶ私にはとても興味深い内容だった。現在のアメリカの精神保健制度は多種多様だが、患者はほとんど入院することなく外来で治療を受ける。治療方法はカウンセリングや服薬などだが、新薬も使う。精神疾患を新薬で治療するといったことは今まで聞いたことがなく、正直驚いた。
 アメリカでは、児童専門の精神科医が不足している。これは日本で小児科医が不足しているのと似ていると思った。どこの国でも医療は大人中心となってしまうのは仕方ないことだと思うが、心に病を抱えた子どもたちが増えていくのはとても心苦しいと思った。
 ボストンはニューヨークと違った街並みで、アメリカのホームドラマに出てくるような情景が広がっていた。家も一軒一軒、アメリカらしいとてもかわいらしい形をしていた。ハーバード大学は広大な敷地を所有しており、大学に毎日観光客が多く訪れていたことも驚きだった。
 またボストンでは外出せずに寮にいることが多く、そのため短期研修参加者と一緒に過ごす時間が多くなった。キャンパスも学部も学年も違う学生、さらには通学・通信教育と在籍する課程が違う学生が一緒に学ぶことは滅多にないことだ。講義や施設見学以外の時間でも、寮では自分の部屋にいることはほとんどなく、多くの時間を他の参加者と過ごし、絆を深め合った。
 日本から遠く離れたアメリカの地で学ぶことは多くあった。文化の違い、英語、同じ福祉でも日本と違う制度、アメリカという国の表と裏を知ったこと、そして伊勢崎キャンパスの学生以外の友だちができたことも、何にも替えられないこの研修の思い出になった。

心理学部心理学科 通信教育課程 4年 松木久枝

[ニューヨーク]

私が東京福祉大学の通信教育課程に入学した理由の一つが、毎年行われているアメリカ夏期短期研修でした。将来、社会福祉に携わる仕事に就くなら、世界でも社会福祉が進んでいるアメリカでの生活を体験したいという強い思いがありました。また、心理学科の先生方にも、アメリカの心理学は日本に比べ10年ほど進んでいるとお聞きしていたことや、私自身も教育関係の仕事に就いていることから、アメリカの社会福祉、教育制度、心理職は日本と比べどのように異なるのかなど、いろいろなことを学べるチャンスだと思い、この研修を楽しみにしていました。
研修に参加する前から大きな期待を抱いていましたが、今回の研修はそれを裏切ることなく、むしろ約3週間という短い時間から期待していた以上の経験を得ることができました。ニューヨークでの最初の授業で、フォーダム大学大学院のバイアル教授が、受け身の教育を行う日本とは異なり、アメリカの教育では「Self Determination(自己決定)」に力を入れているとおっしゃいました。
アメリカでは、学生たちに自分で物事を決定させ、また人前で自分の意見を発言させることで、学生たちは自然と自分の考えに自信と責任をもつようになり、人の意見に頼ってばかりではないのだと気づきました。
これは、社会福祉に関する問題でも同じだと思います。アメリカの社会では、人々がさまざまな問題に対する自分の考えを自由に発言しますが、日本では問題を社会に知られないようにする傾向があるため、まだ社会福祉的な問題が十分に人々に理解されていないのではないかと感じられます。
私はアメリカにいる3週間、アメリカン・スタイルの授業の受け方や生活の仕方を少しでも身につけたいと思いましたが、長い間日本で教育を受けてきた私たちにとっては、なかなか簡単ではないということにも気づきました。それでも、日本の外に出ることでいろいろな考え方があると知り、それを体験できたことは、私たちの今後の人生に大きく役立つと思います。
施設見学もとても充実したものになりました。エイズ患者の自立支援を行う「ウッディ・クレスト・センター」では、薬物中毒から社会復帰をしようとしている患者さんたちに、実際にお話を聞くことができましたし、「チルドレンズ・ビレッジ」では、虐待を受けた子どもたちや情緒的な問題を抱えた児童たちと話す機会があり、日本ではできないようなことをたくさん体験してきました。
週末はアメリカ人のシャペロンさんたちと一緒に、世界でも有名なメトロポリタン美術館やニューヨーク近代美術館などで、オキーフやポロック、ウォーホールなどのアメリカン・アートを鑑賞したり、自由の女神などの歴史的に有名な観光地を訪れたりと、とても有意義な時間を過ごせました。観光以外にも、シャペロンさんたちは、アイヌ民族に詳しい方、大学で日本美術を専攻した方や大阪弁を話す方など、とてもユニークな方々ばかりで、日本やアメリカについてさまざまな意見交換や文化交流ができて、とても素晴らしい経験になりました。

[ボストン]

10日間のニューヨークでの生活の後にボストンへ移動しました。10日間さまざまなことを一緒に経験した仲間たちと強い絆で結ばれたような気がして、ボストンでの残りの時間もとても楽しみでした。また、ボストンに着いてからはCグループの新しい仲間たちと合流し、ニューヨークとは違った雰囲気で学ぶことができ、刺激になりました。ニューヨーク州とマサチューセッツ州の町並みの違いにも驚き、全く別の国にきたような感じがしました。
ハーバード大学での授業で、一番印象に残ったのがエリダ・ラスキ博士の教育心理学の実験でした。ラスキ先生は私たち学生を対象に、実際に「Shallow Processing」と「Deep Processing」の違いを体験させてくださいました。先生は、日本語に訳された実験は今までやったことがないとおっしゃっていましたが、実験は見事に成功しました。何かを学習するときは自分の感情を通した「Deep Processing」で暗記する方が効果的だと身をもって体験したのと、言語を越えて学習のプロセスは同じだと発見できたことが、とても感動的でした。
ボストンでの施設見学も印象的なものばかりになりました。「コミッティ・トゥ・エンド・エルダー・ホームレスネス」で利用者さんと折り紙を折ったことや、「パイン・ストリート・イン」で見た、ホームレスのためのベッドが100台以上も並んでいる光景は忘れられないものになると思います。特に「スカンジナビアン・リビング・センター」へ訪問したときには、私たちが利用者さんたちの前でパフォーマンスをする機会があり、とてもいい経験になりました。ダンスが得意な学生は「ソーラン節」を踊り、私たちは「上を向いて歩こう」を歌いました。利用者さんのなかには「スキヤキ・ソング」としてこの歌を知っている方もいらっしゃり、手拍子で参加していただきました。歌を通してコミュニケーションがとれたことは、お互いに嬉しいことでした。
ボストンの観光やアクティビティも盛りだくさんでした。特に印象に残っているのはボストン美術館です。去年の夏に六本木で開かれたボストン美術館所蔵作品の展示を見に行っていたので、ぜひ本場の美術館でも見たいと思っていました。その夢が実現してとてもよかったです。また、ハーバード大学付属の吹奏楽団によるクラシックのアウトドア・コンサートも、とても楽しい経験の一つになりました。楽団メンバーのトランペット奏者の方とお話しできたことも、いい思い出になりそうです。
最後の夜に、約3週間以上一緒に生活し勉強してきた仲間たちにお別れを言う時間がありました。あっという間の3週間でしたが、たくさんのことを一緒に経験してきたので、もっと長い間一緒にいたような気がします。最後にみんなで抱き合って泣きました。出発の日には、シャペロンさんの2人が私たち東京福祉大学の学生のために、徹夜でカップケーキを作って渡してくれました。忘れられない思い出です。
アメリカで過ごしたこの3週間は、一生の思い出に、また今後の人生をさらに充実させてくれる経験になると思います。

名古屋キャンパス 社会福祉学部社会福祉学科経営福祉コース 3年 李亭

 第31回のアメリカ夏期短期研修に参加することができ、まことに光栄に存じます。すべて学校のおかげで、有意義で充実した夏休みを送れ、心から感謝しています。今回のチャンスで小さいころから憧れていたニューヨークとハーヴァード大学に自ら行くことができて、本当に嬉しく思いました。
 今年の4月に日本へ留学に来て、日本に来てよかった、日本は大好きと思いました。海外がこんなにいいところなら、アメリカにも行ってみようと思い、研修への参加を決心しました。もし中国にいたら、たぶんアメリカへ行こうとは思わなかったでしょう。
 もう一つの理由は、この活動は遊びだけではなく、勉強することもできるし、日本の学生たちと一緒に生活することもできることです。その結果、自分を高めるいいチャンスが得られるかもしれないと思いました。
 アメリカの先生の教え方は、中国や日本の先生と違って、言葉だけではなく顔の表情や身振りを非常に大切にしていました。いつも熱心に皆の質問に答えてくださり、アメリカの知識をたくさん学ぶことができました。直接アメリカの先生たちの授業を受けることができただけでも、大変光栄だと思いました。
 特に印象深かった講義は「教育心理学」で、学校の心理学と責任を学びました。「女性の高齢化」の講義では、高齢女性の経済的問題、社会的問題などを学びました。
 忘れられない施設は、Henry Highland Garnet小学校です。黒人の子どもの可愛さ、直接交流する楽しさがすごく印象に残りました。Selfhelp Community Serviceで高齢者が人生をもっと豊に楽しめることがわかりました。Scandinavian Living Centerは、その高級さに驚き、精巧な飾り物にすごく興味をもちました。
 研修中、いつもたくさんの人とつきあって、心疲れるときもありました。そんなときは、ハーヴァード大学の庭の芝生で何回も昼寝をしました。横になって、きれいな青い空と白い雲を見ていると、すぐに眠れます。いつか目が覚めたら、近くにいたリスがのんびり美味しそうにキノコを食べていました。なんと天国にいるような気がして、疲れた気持ちがなくなりました。
 第31回のアメリカ夏期短期研修は、本当に素晴らしかったです



Bコース(ニューヨーク 7/14〜7/25)参加者

伊勢崎キャンパス 社会福祉学部社会福祉学科社会福祉専攻社会福祉コース 佐山睦美
(栃木県立小山高等学校出身)
 私はこのアメリカ夏期短期研修でたくさんのことを学ぶことができ、思い切って参加してよかったと思っています。1年生の頃からこの短期研修には興味があり、行きたいと思っていましたが、引っ込み思案で人見知りをする私は参加する勇気がなかったのです。しかし、2年生になって自分のスキルアップのためにも、参加することを決意しました。最初は、知っている友だちが一人もいないし、海外に行くのも初めてなので、不安ばかりでした。しかし、担当の先生や教務課の先生方が、わからないところを丁寧に教えてくださったので、その不安も少しずつなくなっていきました。いざ参加してみると、池袋キャンパスの学生や中国からの留学生たちとも友だちになれ、通信教育課程の人には児童福祉の現状を教えてもらったりと、自分にとてもプラスになることばかりでした。
 一番印象に残った講義は、ロバート・イーガン先生による「アメリカの児童福祉」という講義です。この講義では、主に児童虐待について教わりました。アメリカでも児童虐待はあります。虐待をしているほとんどが両親で、そのなかでも母親が半数を占めています。そういう親のなかには、麻薬を使っている人もいるそうです。この講義を聴いて日本と違うと思ったことは、日本では地域住民同士で子どもたちの虐待を防止する取り組みをしたりと、地域の人たちがコミュニケーションをとっていますが、アメリカでは地域の人たちと協力して子どもたちを守るような取り組みはあまりないということです。その代わり、アメリカでは学校や病院が虐待に気づき、早く処置しています。福祉がアメリカより進んでいない日本にもいいところがあると知ることができ、よかったと思います。
 施設見学では、チルドレンズ・ビレッジに行ったことが一番の思い出です。そこは主に男の子がいろいろな事情から家庭を離れて暮らしている施設です。子どもたちが介助犬の世話をしたり、食事の準備をしたりしています。私たちを案内してくれたのもその子どもたちでした。とても優しくて、自分から声をかけてきてくれたり、今はやっていることを教えてくれたりしました。夕飯はみんなと施設で食べました。その後はみんなで施設の子どもたちと一緒にバスケをしました。小さな子もいて、自分より大きいお兄さんに負けないようにしているのがとてもかわいかったです。
 週末や夜はシャペロンの人たちが考えてくれたアクティビティに参加しました。シャペロンの人たちはとても面白くて優しい人ばかりで、行きたいところをいうとそこに連れていってくれたり、困っているときにはすぐに助けてくれたりしました。また、観光のときはアメリカについていろんなことを教えてもらったりしました。
 短期研修に参加して、アメリカの福祉がとても進んでいることに驚きました。まだ日本にない福祉関係の仕事などもあったりして、アメリカは違うなと思いました。今の日本は高齢社会であり、また東日本大震災が起きるなど、より福祉が必要になっています。今回の研修で身につけたことを将来、福祉の職に就いたときに活かしていけたらと思います。


Cコース(ボストン 7/25〜8/5)参加者

池袋キャンパス 社会福祉学部 N・O(東京都・私立高等学校出身)
 今回、初めてアメリカ夏期短期研修に参加して、日本ではできないようなさまざまな経験をすることができました。アメリカという、日本とは風土も文化もまったく異なった国で、密度の濃い2週間を過ごせたことが、これからの人生で役立ってくれることと思います。
 まず、講義はパワーポイントを黒板代わりに使っていたのが印象的でした。事前にパワーポイントでまとめておくことで講義中に板書する手間や時間を省き、その分を説明や学生が考える時間に回すことで、より質の高い講義をつくっていると感じました。女性の高齢化についての講義や教育心理学の講義では、実際に自分の体を使ったり、簡単な頭脳テストのようなものを体験することで、講義内容をより深く理解することができました。また、どの講義もとても興味をひかれる内容で、アメリカと日本の違いを詳しく知ることができました。日本よりも、講義に参加するよう学生に呼びかけたり質問したりすることが多く、積極性を育むアメリカの一面を垣間見たように思います。
 次に、さまざまな施設を見学できたことで、日本では考えつかないようなアイデアや施設のタイプを学ぶことができました。どの施設でも、説明を聞いてなるほどと感心するところがありました。ここでも日本との違いを多く感じ、日本の学校や施設に取り入れたらより質の高い現場環境になるのではないかと感じたこともありました。
 特に、サマーキャンプなどは日本にあまりない習慣ですが、自然豊かな環境で夏を過ごすだけでも、子どもにとってはおおいによい影響を及ぼすのではないでしょうか。アメリカの子どもは、夏にサマーキャンプへ参加することが一般的であると聞いて、自然にふれる機会の少なくなった子どものために、大人がそのような機会を設けることも大切なのだと思いました。
 自由時間では、今回初めて出会った多くの友人と触れ合うことができました。知り合いが一人もいない状態からのスタートだったので、その分不安も大きかったのですが、新たな友人を得ることができて嬉しかったです。学部も学科もキャンパスも学年も違う友人もいますが、2週間同じ屋根の下で同じ体験を通じて得たものは大きいと感じています。通信教育課程の方とも普段はかかわることができないので、今回の研修でかかわり合えたことはよい経験でした。
 しかし、シャペロンの方とはもっと仲良くなれたのではないかと、日本に帰国して後悔する部分も残りました。それでも、同じテーブルで一緒にご飯を食べたり、新しい日本語を教えたり、アメリカについて教えてもらったり、時にはガールズトークで盛り上がったこともありました。現地の学生と触れ合うことはなかなかできないので、貴重な経験でした。
 この短期研修で、さまざまなものを得て帰国できたと思います。それは新たな知識であり、友人であり、経験です。ハーバード大学で夏の2週間を過ごせたことは、私にとって非常に貴重な体験となりました。今回の経験をこれからの人生に活かしていけたらと思います。とても楽しく、実のある2週間でした。

大学院 社会福祉学研究科児童学専攻1年 吉濱優子
 「ハーバード? 行ったほうがいいわ。ぜひ行ってらっしゃい。」
神のご託宣のようなこの一言で、私のアメリカ行きが決まった。入学試験のとき貼られていた「短期研修」のことを尋ねたときに、こう立松先生がおっしゃったのは『発達心理学特論』の時間であった。
高所恐怖の私が、長時間の飛行に耐えられるか。
お金もかかるし、2週間も家を空けられるか。
第一英語もできない!
しかし「百聞は一見にしかず」とも言うではないか。今を逃したらもうこんなチャンスは来ないと思い、勢いで参加申し込みをした。
ハーバード大学は、開放的で重厚で、古い建物の一つ一つに歴史の重みを感じさせられ、その場に身を置くだけで「来てよかった」と思った。
午前中は、通訳付きの講義、午後はさまざまな施設見学、夕食後はオプションの見学や補講と時間刻みのプログラムは気を抜く暇もなく、わずかの空き時間に課題の文献を読んだり、わからなかったところを復習したり…個室の寄宿舎というメリットを生かし、本当に学ぶことに集中できた。生来の怠け者で、一般学生の親より先輩であろう私でも、心から「学ぶこと」を堪能することができたのは、やはりハーバードという環境の力も大きいと思う。
午前中に行われた講義は、アメリカにおける「女性の高齢化」「社会福祉の概要」「薬物乱用」「精神保健制度」「初等教育」「教育心理学」の6講座で、歴史的な成り立ちや、政治や経済との関連からわかりやすく解説され、いずれもアメリカの最新情報を知ることができた。これらは文献に記載されているものの一足先を行く内容というだけでなく、たびたび「自己選択」「自己責任」という言葉が登場し、いろいろな方面からその考え方がアメリカ社会の基本にあることが理解できた。
施設見学は、「高齢者向けのデイサービスセンター」「北欧をモデルにしたコミュニティー型の老人ホーム」、公立でありながら親や企業の運営資金で経営されている「公立小学校」「YMCAのサマープログラム」「特別支援学校と病院の機能を持つ州立施設」「ベルモントの保育園」「カトリック系の老人施設」などであった。
いずれも施設長クラスの方が施設の概要説明をしてくださり、いくつかの施設で出し物をしたり、一緒に折り紙をしたりして利用者と触れ合いを楽しむことができた。そして、最終日に高齢者施設でスピーチをしたこともよい経験になった。
日本と比べ、建物が立派で敷地も広々しており、アメリカの「豊かさ」を実感した。また、公立でありながら工場の建物をリフォームしてコストを下げたり、たくさんのボランティアのかかわりによって運営されているところも多く、行政の介入を最小限にしている、というアメリカらしい「ちいさな政府を目指している」ということの意味も実感できた。
私もたくさんの質問をし、また反対に日本の現状などを質問された。すべて通訳を通してであったが、そのなかで「リビングルームに集まるのはリハビリの意味もあるのですか」という質問に、施設長さんがきっぱりと「NO! 生活を楽しむためです」とおっしゃった。「生きる」ということだけではなく、「よりよく生きる」ことを目指しているのだ。
また、保育園の園長先生が、自己主張の国でありながら、「この時期に人とどうやって付き合っていくかを学ぶ」という人間関係の構築を保育の目標にしているという説明をされ、涙が出るほど感激した。日本の幼児教育の基本にある『健康』『人間関係』『言葉』『環境』『表現』の5領域について、「日本では、これらを大切にしています」と説明したら、「アメリカでも同じです」とのこと。人が生きるベースになるものは同じなのだ、ということを確認できたこともこの研修の大きな収穫であった。
講義や見学の合間にあったオプションは、どれも興味深いものであった。私は新しくできた仲間と、コンサート、マサチューセッツ工科大学、ボストン美術館、水族館、ボストンコモンズ、こども科学館、ナイトクルーズに参加した。
オプションの帰りにフードコートで食事をしたこと、スターバックスの前でのハーバードのバスケットチームとの記念撮影、ナイトクルーズでのクルーとのダンス…地図を片手にフリータイムにロブスターを食べに行き、旧州議事堂を探し当てた。「Excuse me? Please teach me…」のみを連呼して、施設の利用者と会話し、道を尋ね、買い物をした。旧州議事堂のサイン帳には「今日、私たちは自分の力でここに来ました。吉濱優子」としっかり日本語でメッセージが残されている。
私は、英語力は全くないが、コミュニケーション能力は高いかもしれない。意外に学ぶことも嫌いではないということがわかった。何を教えてもらうか、ではなく、何をそこから学ぶかが大切だということにも気づいた。
建国独立の国に来て、この国の風に吹かれながら、「自己選択・自己責任」…残された人生を自分で選び、よかったと思えるように生きていこうと心から思った。 この研修で出会ったすべての人に、心から感謝します。本当にありがとうございました。

伊勢崎キャンパス 教育学部教育学科3年 田島史絵(埼玉県立熊谷西高等学校出身)
 私は今回のアメリカ夏期短期研修で初めて海外に行きました。始まる前までは、大学での授業、日常生活での会話、時差などさまざまなことが不安でした。しかし、渡米前に3回の講習会があり、日常で使う簡単な英会話から入国審査の練習まで行ってくださり、必要最低限度の英会話を身につけることができました。また、大学の授業や施設訪問では、通訳の方がすべて日本語訳してくださったため、訳がわからなくて困るということもなく、安心して勉学に励むことができました。休日や外に遊びに出かけるとき、シャペロンの人たちがついてきてくださり、チケットの買い方、ボストンの話、英語の発音の仕方や方言などについて話してくれたり、一緒に遊んだりして楽しかったです。シャペロンの人たちとは年が近く、とても親しみやすく、とても心強かったです。みんなしっかりしていて、目標のために研修中も勉強している姿を見て、頑張らなければならないと思いました。
 大学の授業は、アメリカの医療保険制度から教育心理学までと幅広い領域を網羅しており、教育学を専攻している私でも他分野の内容が理解できるわかりやすい授業でした。特に教育学や教育心理学では、アメリカにおける教育制度や実態など、これから教師になるうえで見習うべき点をたくさん学ぶことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。また、わからないことがあっても授業中にすぐに質問することができたし、夜に補講の時間があり、そこで解決することができたため、しっかり学ぶことができました。今まで学べていなかった分野に触れることができたり、専門分野について知識を深めることができたりと、日本の授業だけではできない経験ができました。
 施設訪問では、特にアメリカの公立小学校を訪問したことが印象に残っています。日本とは違う教育方針、教室や学校の設備、授業内容、アメリカの教職員の現状を知ることができ、有意義でした。また、子どもたちと触れ合うことができて、一緒に折り紙を折ったり、遊んだりして、とても楽しい時間を過ごすことができました。言葉はほとんど伝わっていなかったとしても、遊びを通してコミュニケーションをとることができ、遊びに言語は関係ないのではないかとも思いました。折り紙でつくった兜をプレゼントすると喜んでもらえました。
 企画されていたプログラムのなかでも、一番楽しかったはディナークルーズでした。初めての経験だったため緊張しましたが、きれいな夜景を見ながら美味しい食事をとったり、生演奏のなかでみんなで踊ったりと、とても楽しいひとときでした。
 私は英語が苦手で、今までは勉強がつらいと感じていましたが、アメリカ夏期短期研修に参加して、もっと英語を話せるようになってアメリカにもう一度行きたいと思うようになりました。今回、すてきな時間を過ごすことができてよかったです。