2025大学院ガイドブック
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必修科目研究方法科目群選択科目群教育学総論[2]課題研究Ⅰ・Ⅱ[各4]アカデミックライティング&プレゼンテーション[2]量的教育研究法[2]質的教育研究法[2]教育哲学特論[2]教育人間学特論[2]教育史特論[2]教育課程特論[2]教育方法学特論[2]教育社会学特論[2]本講義では、多角的な視点から「人間とは何か」「教育とは何か」「文化とは何か」という本質的な問いに取り組むとともに、教育現場が抱える複雑で多様な課題の解決に向けた専門的知見について理解を深めることが目的である。そこで、教育学領域を中心とした人間関係諸科学の専門的知見について理解を深めるために、教育学領域、子ども支援領域、多文化共生領域の各学問領域の専門性を有した研究者らがオムニバス形式で講義・実践演習を行うことにより、今日の教育的課題を多角的かつ柔軟に捉え直す思考力・想像力と領域横断的な研究能力を養うことをめざす。各自の課題研究に沿った文献、資料および調査、収集データを分析・考察し、研究指導教員の助言・指導を受けながら、修士論文を完成する。本講座の目的は、修士レベルの学術論文(Academic Writing)の執筆能力と口頭発表での発表能力を磨くことにある。具体的には、短文、段落、小論文の順に、日本語(又は英語)で文章を執筆し、徐々に長い文書が執筆できるよう練習を積んでいく。受講生が書いた文章はフィードバックされ、助言を基に書き直していく過程を通して、書くスキルの向上をめざす。また 受講生は、発表(Presentation)の機会を活用し、音声面の改善や良い発表とはどのようなものか、体験し、考察することになる。研究方法として数量的アプローチを考えている場合に、リサーチデザインや実際の調査、分析、分析結果の意味の解釈および修士論文執筆に際し必要となってくる心理統計の基礎的な内容を扱っていく。統計解析 ソフト SPSSを使用しながら、実際のデータを使って各テーマの分析をおこなっていく。現代の多文化共生時代における子どもを取り巻く環境と問題は多様化・複雑化しており、それらに付随する教育事象を探求・検証するためには量的研究法だけでなく質的研究法の理解が必要となる。そのため、まず量的研究法との比較において質的研究法の概要・意義・手続き・倫理的側面等について説明する。次に本授業では質的研究法に焦点を置き、様々な質的調査法を検討すると共に、収集したデータの質的分析法についても学修する。複雑化した現代社会において、生命体として生まれたヒトの子が、「人間に成る」(Menschen-werden, Human-becoming)とはどのようなことか。自立と社会化という従来の教育学の基礎概念を、現代教育哲学の視点から再検討し、多文化、異世界を流動的に行き来しながら新たな生を織り上げていく発達と生成、成熟の教育哲学を考察する。主にドイツ及び日本の教育人間学の方法を用いて、子ども・若者が育つ「場所」としての「自己形成空間」の様態や特徴を考察する。とくにドイツの教育人間学は、現象学及び生の哲学(精神科学)を理論的基盤として構築されているので、この現象学と生の哲学が、人間という生(life , Leben. vie)をどのように見ているのかを詳細に説明する。近代における「子どもの発見」は、子どもを解放したのか、それとも制度に囲い込んだのかという問題を、主にJ.J.ルソー以後の近代教育思想史の展開の中で検討する。この問題は、子どもの発達とは何か、学校の役割は何か、不登校の子どもに大人はどう対応すべきかという問いを投げかける。近代教育思想の有する解放と制度化というパラドクシカルな両側面を、深く検討できるようにする。学校におけるカリキュラムは、教育全体において大きな影響を及ぼす。本講義では、学校 カリキュラム研究の理論と方法を扱った基本文献を講読し、さらにこれらと関連したカリキュラムの実践事例の資料等も検討しながら、カリキュラムについて実証的に研究する方法の基礎を理解し、要約・発表・ディスカッションすることで、カリキュラム開発能力を身につける。我が国における現代の教育の動向や課題を概観すると共に、教育理論と実践が有効に関連しながら実践に生きる、教育方法のあり方を追求する。具体的には、文献を通して芸術を中心とした表現教育の教育学的位置づけと意義について論述する。更に、授業分析や観察や体験を通して、子どもの表現の様相、授業の構造、授業の方法、授業を成立させる諸要因等について解明していく。「教育社会学」は二通りの解釈をすることができる。一つは、教育について「社会学」という方法論を用いて研究するという狭義の教育社会学であり、もう一つは、社会の中における教育という対象を学問的に研究するという広義の教育社会学である。本講義では、まず前者の教育社会学で近年盛んに研究されているテーマを概観し、その後、教育という営為を社会のさまざまな領域や事象と関連させながら捉えなおしていくという後者の教育社会学へと展開させていく。[ ]:単位数[ ]:単位数[ ]:単位数修士論文教育学領域10開講科目(予定)

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