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中島恒雄総長から報告とメッセージ(その5)

大学院授業見学 兼 教員研修会の実施について(第3回)

このたび、大学院心理学研究科の臨床心理士、公認心理師試験対策授業見学・研修会を実施いたしました。下記の通りご報告するとともに、教職員の感想を掲載いたしますのでご覧ください。

今後とも、本学の教育活動へのご理解・ご支援をよろしくお願いいたします。

 

以上
令和3年2月3日

学校法人茶屋四郎次郎記念学園    
東京福祉大学・大学院        
総長・学長             
教育学博士 中島恒雄        
前ハーバード大学教育学大学院招聘学者

教職員による感想文

賛同!合格への近道は過去問の暗記

東京福祉大学学長補佐
元東京福祉大学学長
元筑波大学第二学群長
元筑波大学第二学群人間学類長
元筑波大学心理学研究科長
元学習院大学教授
日本認知心理学会初代理事長
教育学博士 太田信夫

 中島総長のご指導のもと、新井先生による臨床心理士・公認心理師試験対策授業を見学させていただき、私自身の授業実践に大変勉強になりました。ありがとうございました。

  副題に書かせていただいたタイトル「賛同!合格への近道は過去問の暗記」は、中島総長の言われる「この授業の目的は、学生の合格にあるのだから、そのためには過去問の暗記が必要」に対して、「全く同感し、賛同いたします」という私の気持ちを表したものです。

  授業中、中島総長が指導されていたように、「よく読んで理解し暗記することに集中することが大切だ」すなわち理解・暗記・集中ということは、本当に大切なことだと思います。
この理解・暗記・集中というポイントを、学生に徹底させること、そして確かめることを、今後の授業に活かしていきたいと思いました。

  オンラインでの学生の表情やしぐさ、行動をよく見ていたのですが、わかりにくいところもありました。結果として、全員満点を取り、授業目標は達成しているので、学生の頭の働きは十分だったと推測しています。しかし、老婆心ながら、見学中に気づいた私の心配事を以下に書かせていただきます。

① 学生が本授業の予習をどの程度しているかどうかはわかりませんが、「問題」を読み、次に「正答と解説」を読む時に、問題に対する自分自身の○☓の判断をどのぐらい意識しているか、気になりました。本人は、知識不足や考え違いで正答できなかったり、既知の知識で正答したり、知識が曖昧で当てずっぽうで○☓判断をしたり、いろいろとあるでしょう。そして次の解答を読む時に、「なるほど」と思ったり、新しいことに気づいたりするわけですが、私の考えでは、大なり小なり自己判断が最初にあったほうが、暗記が効果的にできる可能性が高いように思います。わずかの感情ですが、自分の知識に自信を強めたり、「考え違いをしていた」という失敗感を感じることが、アクティブ・ラーニングには必要です。

② 「正答と解説」を読む時に、その文章をどの程度理解して暗記しているかが、心配になりました。たとえば、「併存的妥当性」という用語がさらりと出てきますが、どの程度の具体的イメージがあるかが、解説全体の理解に影響してきます。新井先生が、解説文の説明の理解を深めるために、最小限の補足説明を2,3回しておられましたが、学生は、解説文をできるだけ完全に理解できるよう、復習の時にいろいろと調べてみることが大切です。

③ 暗記をするための適切な時間を決め、集中させていましたが、これは本授業の核になるところだと思いました。皆一生懸命に暗記をしていましたが、一般的に、効果的に暗記するには覚え込むことばかりに集中しないで、何も見ないで思い出す練習もすることが良いと言われます。何のために暗記するかというと、後で必要な時に思い出せることが目的なので、自分で思い出すことを十分に経験しておくことが、望まれるのです。結果的に全員100点の事実は、皆さんそれぞれの方法で効果的に暗記していたと推測しますので、私の考えは蛇足かもしれません。

④ 最後に、中島総長が強調されていたように、授業後も何回も見て復習し、暗記したことを定着させるということは、本番の試験が数カ月後ということを考えると不可欠のことだと思いました。できれば、自分なりのノートをつくり、後ですぐ思い出せるような要点を書き留めておくと良いです。実際に自分の言葉で書くという行為は、記憶を長持ちさせることにつながると思いました。

 

大学院授業参観と総長先生のご指導から学ぶ

教育学部長
東京学芸大学名誉教授  教育学博士 鈴木路子

 資格試験問題と解答が添付された招待メールを受け、本日1月30日(土)13:10~16:20の心理学研究科修士課程院生の授業・「臨床心理士・公認心理師対策授業」(新井先生担当)に参加した。

  授業開始前、すでに総長先生は着席され、担当教員に指示を出されていた。
①どうやったら、合格するか?を真剣に考える 
②その目的に合わせて授業をすることの必要性 
③余分なことは、しゃべらない。学生は、混乱するばかりである。
上記の3点は、授業者として、最も重要なポイントである。

  この重要な原点をよく理解し、身に付けることは、極めて難解であると思う自分自身が情けなく思われると共に、 東京福祉大学大学院学長・総長・教育学博士 中島恒雄先生の極めて自然体の言葉と超越した力量に感服するばかりであった。

 シンプルな言葉、一糸乱れぬ方向性、このことが、本学をここまで大きくした原動力であると痛感される。

 2004年に東京学芸大学大学院より、赴任した私は、いつまでたっても、上記の3点が身に付かないことを恥ずかしく、また大学に対して申し訳なく感じ入る次第である。

 過去のエピソード*として、総長先生の述べられた以下の出来事は、全く大学教授とは何なのであろうか? 学生のためにある教員(教授)、学生が身を立てられるための存在としての位置づけをもっともっと真剣に考えるべきと痛感される。このような視点に立って、大学経営をされる私立大学経営者はいるのだろうか? 卓越した大学として、表彰されるべきではないか?と思われた。

*「大学の教授に受験対策授業を依頼していた時の合格者0であったこと、学生の質が悪いことをその原因としたこと、――」

*は、よくあることである。反省しきりである。

 本日の新井先生の対策授業は、前回に比して、格段の進歩を感じると共に、13:10から開始された授業の進展と共に、身についていっていることが実感された。さすがに若い有能な人物であり、ご指導の賜物と思われる。8問を繰り返し、振り返りの暗記を加えられたことに感動した。私も院生たちと一緒になって、我を忘れて、頑張ってみた。集中し、疲れた、でも清々しい、そのような授業後の気持ちを体験した。私も負けずに頑張ってみたい。この一言が、本日の授業後の感想である。ありがとうございました。

授業を見学して学んだこと

前教育学部長 教授
教育学博士 手打明敏

はじめに
「臨床心理士・公認心理師試験対策」(担当:新井雅人講師)を見学させていただき、中島恒雄総長のご指導を拝聴させていただき、試験対策授業を担当する教員が留意しなければならない授業方法等について学ばせていただきました。

1.中島総長のご指導にもとづく試験対策授業

 授業開始に先立ち、中島総長が強調されていたことは、試験対策授業は「どうやったら学生が臨床心理士・公認心理師試験に合格するか」という目的に合わせた授業をおこなうことである。試験対策授業を担当する教員は、学生がそれまで学んだ知識を問題の正答に結びつけることに専念すべきであり、教員が専門的知見を解説する必要はないのである。そのような「余分なことを教員がしゃべると学生が迷う」ことになるからである。教員の役割は、学生が意欲をもって試験問題に取り組むよう援助することであり、そのためにはポイントを絞って教える必要があるということである。
中島総長の指導を受けて、本授業の担当教員は教科書(問題集)の問題と解説を学生に読ませ、どれが正答かを明示したうえで、選択肢の問題を一つひとつ読ませて正誤の根拠を確認し、30秒から1分程度の時間をとって暗記させた。さらに最後に5分程度の時間をとって問題と解説を暗記させた。休憩をはさんで後半の授業開始時に10分間の時間をとって前半の授業で取り組んだ8問を再度暗記する時間を設けていた。そして後半の最後には20分間の時間をとって、本日取り組んだ11問を学生に暗記させた。本授業の「確認テスト」では出席者(11人だったと思います)全員が満点という結果となった。

 2. 本授業を見学して学んだこと

 本授業の担当者は、14問を用意していた。しかし、中島総長のご指導を受け、1問ずつ丁寧に問題と解説を読み、暗記することを繰り返した。2コマつづきの授業の半分近い時間を暗記することに割いていたように思う。問題をたくさん解くことが目的ではなく、学生が理解し覚えることができるよう指導する必要がある。そして、授業で覚えたことを繰り返し復習することで「記憶の定着化」を図ることが大事であるということである。担当教員としては、学生が授業終了後も繰り返し暗記することの重要性を指導する必要があると思いました。
おわりに
本授業のような進め方は受講する学生にとっては「疲れる学習」になる。学生が集中して学び、暗記するから疲れるのであり、このような「疲れる学習」を繰り返すことが「合格」に結びつくという中島総長のご指摘は、総長ご自身の体験に裏づけられた含蓄あるお言葉であると思いました。

⽬的に合わせた授業モデル

心理学部 教授
教育心理学博士 石川清子

 1月30日に行われた中島総長先生のご指導による臨床心理士・公認心理師試験対策授業に関する感想としては、多くある中から次の点に焦点を置き述べていく。それは、学生・院生の学習目的に合わせた授業モデルを使い分けられる教員は彼らの利益になる人材であるという事である。つまり、臨床心理資格試験や国家資格試験等の学習方法と、学問の神髄を追求研究する授業方法とは別の学習方法が当然必要であるという事である。

  本講座では、主として前者の授業モデルについて研修ができた。この資格試験授業モデルは、単純明快なプロセスで構成されており、院生さん達も十分に理解できたのではないだろうか。また、個人学習に至っても1日のうちに時間が少しでもある時に「問題と解答解説を読み・理解し・暗記する」事を、何度も繰り返し、長期記憶に定着させるという事である。例えば「夜寝る前にこの作業を集中して何度繰り返し、朝起きたらもう一度と行っていけば合格できる」というものである。ここで重要なことは、常日頃から授業モデルを使い分けて簡潔明瞭な指導をしている教員が述べる「教科書を読み・理解し・暗記する事を繰り返し行っていくだけで合格できる」という確かな言葉の存在であろう。

 まさに学生・院生の将来目的を全うするための指導支援のあり方は、現代社会を鑑みると、高等教育機関においても教鞭をとる教員として、重要な教員の質を問う要因となるであろう。講義中の解説では、大学教員の在り方と、予備校教員の比較をしつつ説明がなされていたが、確かに予備校教員にとっては受験問題・資格試験問題を理解させ合格させる事が面前にあり、学生がそれらの問題をどの様な学習スキルを使って効率よく答えていくかという学習プロセスを習得させる指導を実施しているのである。大学教員の場合、特に大学院において修士課程後期の授業に至って、やっと学問を身近に感じることができるようになる授業を展開する事になるということである。確かに、この見解は私にとっても納得のいく指摘であった。各学問的分野において研究者として学者として生きていこうとする人たちが対象となる授業モデルへと到達するわけである。

 最後に、今後の私自身の授業にどのように今回の研修を生かしていけるかという事を述べ、まとめとする。私は今後、この授業モデルの使い分けをしっかりと行っていきたい。学部の授業と修士課程前期の学生さん達においては、彼らの将来目標が実現可能になる授業モデルを実施していきたい。特に本学の在籍学生さん達の認知的、パーソナリティ特性を十分に配慮し、重要なポイントに焦点を置いた簡潔な授業を実施する。また、修士課程前期に在籍していても修士課程公開を目指している院生に対しては、私自身のミシガン大学における博士課程の体験的、学問的な知見と現在に至るまでの人間理解に関わる研究の変遷を惜しみなく伝えていきたい。

心理学総論特論 研修会レポート

心理学部 講師
修士(人間科学) 新井雅人

 1月30日(土)の心理学総論特論の授業にて、中島総長先生に心理学総論特論の進め方についてご指導をいただきました。前々回の授業にて、参考書を使用せず、教科書のみで進める方法についてご教示いただきましたので、教科書の下読みをして、過去問と解説部分だけではわかりづらいと思われた部分についてのみ、できるだけ短い言葉で補足する準備をいたしました。これについては、学生にはできるだけ簡潔でわかりやすい言葉で補足をした方がよいと思われましたため、事前に少し考えておきました。

  また、教えていただいておりました、学生のためになる授業をすること、明快で効果的な授業を行うこと、受験のための授業であることを心がけて進めました。

 授業の流れとしましては、まずは問題文を学生に読ませ、次いで解説の方にその設問の重要性について書かれた箇所のある形の教科書でしたので、その部分を読ませる。受講生に拍手を求め、次いで選択肢をひとつ読ませ、次には行かずにその選択肢についての解説を読ませる。そこで解説の長さにより、30秒から45秒を取り、もう一度よく読んで理解して暗記するように伝え、教員はタイムキーパーを行う。これを選択肢の数だけ繰り返したのち、その設問全体について、もう一度よく読んで理解して暗記するための時間を3分から5分取る。という形で進めさせていただきました。総長先生にご指導いただいていたこの形式について、少し慣れて参りました。

 驚かされましたのは、この方法を集中して行うと学生の頭が疲れてくるわけですが、それを繰り返し行うことが合格につながるのだということについて、総長先生が信念をお持ちであるということをたびたび学生にお伝えになり、それを聞いて学生は安心して取り組めるということです。学生が疲れてきたタイミングなどに集中力を取り戻すアクセントとしても使われていたと感じ、そのような方法も自在に使えるよう、努力していこうと感じました。

  また、教員は司会役、勉強するのは学生であるということを明確におっしゃられていたことです。上記のようなことや、スムーズな指示には気を配る必要があり、教員も気を抜くことはできませんが、勉強をするのは学生であるということを改めて強調していただき、教員がすべきこともよりくっきり見えて参りました。

心理学部 講師
修士(学術) 河合雅代

 研修会では、前回、前々回に引き続き臨床心理士・公認心理師試験対策の授業方法を教えていただいた。
 最初に、総長先生から、講師は、学生に必要なことだけを話すようにとお話があった。それは、学生が混乱しないように最小限の表現にとどめ、学修に従事できる環境を整える事である。今回の研修では、対策講座の方法をきちんと身に着けることを目的として、研修会に臨んだ。方法は以下のとおりであった。①問題文を読む。②解説文を読む。③設問と解説を一つずつ読み、大事な点を理解する。この時、講師は、わかりにくい単語の説明をする。④30~40秒の時間をかけて暗記する。⑤各設問に対して同様に読み、暗記することを繰り返す。⑥最後に全体を理解し暗記する時間を5分ほど設けて一問が終了する。⑦最後に、全問題が終了したのち、20分間の時間を取り、復習と暗記を再度行う。これが問題に取り組む流れであった。暗記の重要性は何度も総長先生からご指導を頂いていた通りである。繰り返し繰り返しおこなうことが肝要である。帰宅後、教科書を開いてみる、翌日の朝食時に読む、機会があれば目にする。このように何度も記憶を繰り返すことで忘却曲線は緩やかなカーブとなる。資格試験に臨む際の知識の定着方法として、非常に効果的だと感じた。今回新井先生は、総長先生のご指示で暗記の時間を問題文の長さにより変更され、確実に学生が覚えるようにされていた。通り一遍ではなく、臨機応変な対応も必要だと感じた。学生が理解できるところまで、時間を取り、丁寧に導いていく。学生が暗記をする際、残り時間を伝え、目安を示す。それは集中して暗記に励む学生にとって、よい意味の緊張感を与え、とても分かりやすい声掛けだと思った。また、何度も、繰り返し、この方法を行うことで理解できる、満点が取れると講師の先生が、学生に伝えておられた。研修会の中で総長先生の言われている言葉である。学生にとって、迷いがなくなり、さらに学修に邁進できると感じた。この方法で、テンポよく問題を解くことができ、講義の中でも学生たちは満点を取ることができた。研修会に参加している我々もとてもうれしかった。

  総長先生は、常に学生、しかも高校生時代に勉強が不得意であったと思っている学生の立場に立たれ、その学生たちが「確認テストで満点となるような」講義となるようにと発言されていた。これは研修会やミーテイングでも言われている事であり、本学の基本姿勢であると感じる。

  すべての学生が夢を実現できるように、講義の中で実践していきたいと思う。
ご指導いただきましたことを、心から感謝申し上げます。

 

総⻑先⽣から学んだこと

心理学部 講師
博士(心理学) 武内智弥

 1⽉30 ⽇の授業では,授業のやり⽅を勉強する機会であっただけでなく,キャリア科⽬の考え⽅について総⻑先⽣よりうかがう機会もあり,まずはその中で印象的であったことについてまとめ,その後に,授業の⽅法についてまとめたいと思います。

  キャリア科⽬の考え⽅についてのお話は,物事を達成される際の総⻑先⽣の態度と関係が深いように窺えました。総⻑先⽣は,⽬的に合わせて今⾃分が⾏うべきは何かを徹底的に突き詰めることをお話ししてくださいました。それは「⼀般的な授業の⽅法」にとらわれることもなく,教員としての指導したい教えたい気持ちから授業を検討・実施することもなく、学⽣が資格試験に合格するために必要なことのみを⾏うという徹底的な態度でした。⽬の前にいる学⽣たちに何が必要なのかを⾒極め,それに沿って無駄を排除し,そして,それを実⾏することだと理解しました。今回の研修では,資格試験に合格するために,という⽂脈でのお話でしたが,今の学⽣に何が必要なのかを考え,それが⼀般的な⽅法と異なっていても,必要なことに沿って授業を組んで実⾏していくということは,教育に対する基本的な態度のことであることを⽰してくださったのだと感じています。

  今回の研修会の中で,担当の先⽣のやり⽅について,総⻑先⽣がコメントされていた点についても振り返っておきたいと思います。総⻑先⽣が前回の時よりも良くなったと仰っていたのは,その問題のポイントが学⽣の頭に⼊るように,余計なことに触れない効率的な暗記のためのパターンで授業を進めている,ということでした。具体的には,学⽣に問題⽂とその解説をセットで読ませて,読み終わったらその箇所の暗記をさせる時間を取るようにして,問題とその選択肢,そしてそれらの解説を理解・暗記させ,⼀問終わるごとにその問題全体を暗記させる時間を再びとる,といったパターンでした。このパターンで授業を⾏うと,教員は準備などでエネルギーを消耗することなく,当⽇に⽬の前の学⽣達の反応をよく⾒ることにエネルギーを注ぐことができ,学⽣は暗記に集中するように頭をとても使うことができました。

  この過程で仰っていたのは,理解することも重要であるけども,究極的には,理解していなくても暗記していれば正答を選ぶことができるために,特に重要なのは暗記であるということでした。

 これらの態度と⽅法を徹底し,全員合格を達成することを強く意識し続けて参ります。

臨床心理士・公認心理師試験対策授業研修会 

日本語別科長 准教授
教育学修士 八木裕子

 この授業は受講者11名、90分2コマ続きで実施された。初めに教師の心得について15分ほど中島総長からお話があり、次に過去問とその解説の音読・暗記を交互に繰り返して進められた。2コマ目始めの10分間で1コマ目の復習と再度の暗記。2コマ目に本日の学習範囲が終了すると、20分間ですべての復習と再々度の暗記をし、その後に確認テストを実施した。

  授業開始時に、次のような中島総長のお話があった。「授業の目的に合わせて、教え方を変えることが必要である。試験対策授業では受講者全員が合格するように教える。生徒の頭がいいとか悪いとかは関係ない。かつて専門学校時代に佛教大の大学卒業資格試験の授業があった。1年目は大学の先生を3名雇用して担当してもらったが、受講者のうち1名も合格できなかった。中島総長が教え方を(厳しく)先生方に教えたところ、1週間で全員辞表を出した。その後は修士取得者を雇用し、中島総長の指導後にその先生方が学生を教えたところ、100%合格するようになった。今日学習する問題はパターンが決まっている。5年分ぐらいの過去問をしっかりやって全部暗記してしまうのが有効な方法である。先生方の学問的な知識を様々述べる必要はない。余計なことを述べるとかえって学生たちは理解できなくなり効果が上がらない。目的は何かと言えば、学生を(資格試験に)うからせることである。(このような授業では)学問を教えようと思わなくてよい。学生は試験にうかってから後にゆっくり勉強すればよい。(この授業では)教科書の問題を解いて全部暗記させていく。」「試験対策授業」の考え方として、筆者はこれに全面的に同意する。筆者が他の教員や学生によく話すのは「合格するためには試験に出る問題を勉強すればよい。余分な勉強にエネルギーを使うな」ということだ。受験はあくまでも受験でしかない。合格しなければ意味がない。まじめな学生ほど、ともすれば「あれもこれもやらなくちゃ。あー、どうしよう、間に合わない!」という情況に陥りがちだ。中島総長の言われるように「他のものにいろいろ手を出さず、先生を信じてこれだけしっかりやりなさい。」と的を絞って、勉強すべきことを提示すれば、勉強が苦手な学生でも「これぐらいならなんとかがんばれる」と思える。その上で教師が絶え間なく励まし鼓舞することにより、学習を持続することができる。

 「努力することを教えるのが教師の務め」「学生が学ぶことを手伝うのが仕事」という言葉も全く同感である。試験対策に限らず、授業時間中はできるだけ学生に作業・活動をさせることを念頭に、教師は後ろに下がりむしろ存在を消しているぐらいがよいと考えている。

 本日の授業内容はやろうと思えば学生が一人でできることではあるが、それがなかなかできないのが人間というものである。教師の指示に従ってクラスメイトと共に進むとで、全員の集中度が上がっていくのが見てとれた。確認テストという、直後の目標設定のおかげでその前の暗記にも集中していた。確認テストの結果は全員満点で学生たちは学習の手ごたえを感じたことと思う。

 

臨床心理士・公認心理師試験対策授業を見学して

留学生教育センター特任講師
経営学博士 岡田高明

 令和3年1月30日開催の臨床心理士・公認心理師試験対策授業を見学して感じたことは、大要以下のとおりであった。

  •  授業冒頭に、中島総長より、本授業の目的は臨床心理士試験に学生が合格することであり、そのために必要なことだけを学習すべきであるとの指摘があった。確かに、本授業は、試験対策授業であり、通常の授業とは違うことを認識した。
  •  次に、担当教員の指導により、過去問の演習が行われた。教科書(平成30年度試験問題集)の問題22から順次演習が行われた。
  •  各問題については、指名された受講生がまず問題を読む、次に問題と解答を読ませ、全受講生に解答用紙に正解を記入させ、その後、時間を与え正解を暗記させるというものである。中島総長からは、授業が淀みなく効率よく進行するように担当教員に対して指示があった。授業をテキパキと進行させることは、受講者の集中力を高めるものになると感じた。また、自らの授業においても、授業のスピード感は重要なポイントであると思った。ただし、小職の授業の受講者のほとんどは、日本語があまりうまく話せない留学生であることから、効率的、スピーディーな授業進行と学生の集中力及び授業への関心の維持向上とのバランスには、常にビデオで学生の様子を注視する必要があるものとも感じた。
  •  さらに、中島総長より、目的や目標の方向性のブレないポイントをついた無駄のない授業が、試験の合格には欠かせないとの指摘があったが、この点については、試験対策授業のみならず、小職の担当する学部の一般教科授業においても再認識すべきことであると感じた。こうしたことが、学生の授業への関心を高めるだけでなく、学生の満足度の向上にもつながるものと思えるものだ。
  •  小職の授業に参加する多くの学生(留学生)の本学で勉学をする主な目的は、①日本の大学を卒業すること及び②日本の企業に就職することなどである。これらの目標を学生が達成するためには、⑴履修科目の平均のGPAがB以上であること、⑵日本の企業に就職できるだけの日本語力(特に文章力)を身につけることであろう。
  •  上記⑴について、小職の毎回の授業では、必ず、質問の演習を行っているが、これまでは、比較的、安直な問題を避け、学生によく考えさせるとの観点から、教科書を熟読しないと正しい解答が書けないような問題を設定してきた。しかし、中島総長の指摘のように、学生に成功体験を与えることが、能力の向上に結びつくことから、学生が正解に到達できるよう、設問の仕方等を工夫する必要がある旨感じた。
  •  上記⑵については、Zoomにおけるインターネットの不安定な環境と授業の円滑な進行を考慮して、授業では、学生による輪読ではなく、小職(教員)による講読(朗読+解説)並びに学生に、音声をミュートし、各自で音読するよう指導してきた。しかし、本学のアクティブラーニングである輪読が、日本語能力向上の上でも、最適なものであると再認識し、輪読を再開する考えに至った。
  •  これまで2回にわたり、授業見学をし、自らの授業について、改良すべき点が多々あることがわかった。示唆に富んだ授業見学になった。

留学生教育センター 特任講師
修士(文学) 大谷崇

 1月30日(土)3限・4限の授業研修会に参加して学んだことについて報告する。

  当日の授業内容は、臨床心理士試験の選択問題対策であった。先週の論述試験対策と同様、科目の担当教員に加えて、中島恒雄総長先生御自身による御指導が行われた。

  見学教員には、事前に過去の試験問題の抜粋14問と、解答・解説の資料が配布されていたが、内容は臨床心理学の理論・用語の知識を問う高度に専門的なもので、さらに解答形式が複雑である。私は「このような難解な試験問題の対策授業をどのように行うのだろうか」と思いながら授業見学に参加させていただいた。

 授業では、受講生を1人ずつ指名し、①問題文や選択肢を一つずつ音読させた後、②解説文も音読させ、③その都度30秒~1分間の時間をとって暗記させる、さらに④一つの問題ごとに3分間の時間をとって、暗記した内容を再度定着させる、ということを繰り返していた。

 暗記時間の計測にはストップウオッチを用い、担当教員がその都度残り時間を「あと〇秒です」と知らせ、スピード感と緊張感のある授業が展開されていた。その間、担当教員による用語の解説等はなく、ひたすら問題文・選択肢・解説文の音読→暗記を繰り返していくという方法がとられていた。

 授業の冒頭で、総長先生から、「何よりも“試験に合格する”ための授業をする」「教員は余計なことをしゃべらない(余計な説明を加えると、学生の側は暗記すべきポイントが分からず、かえって混乱する)」「学生全員が理解でき、合格できる授業をする」ように、徹底した御指導があった。上記の授業方法は、その指導方針に則ったもので、実に合理的であった。
4限の最後に、今日の授業で学習した範囲の「確認テスト」が行われたが、受講生全員が全問正解であり、今回の授業方法の効果が証明された。

 学生への受験勉強の指導は、ただ「勉強しろ」「暗記しろ」と言うだけでは、学生はどうしたらよいのかわからず途方に暮れてしまう。それに対して、今回の授業では、何をどれだけ覚えればよいのか、その場で明示し、授業時間内に暗記させることに成功していた。実に明解であり、着実な方法である。

 本学の授業方法は、総長先生の御著書にも書かれており、実際に過去の資格試験でも多くの合格者を輩出していると述べられている。今回もこれだけ徹底的に過去問練習と暗記に取り組んでいる受験生は他にいないはずであり、本日の受講生は臨床心理士試験本番でも全員必ず合格するものと確信している。

  私は臨床心理学については専門外であるが、今回の合理的・明解・着実な試験指導法に関しては学ぶところが多かった。総長先生の「学生が努力するのを助けるのが教師」という御言葉も説得力があった。「できなかった子をできる子にするのが教育」という本学の教育方針に則り、自らの教育技術を少しでも向上できるように努力していきたい。

臨床心理士・公認心理師試験対策授業

留学生教育センター 特任講師
修士(法学) 狩野直樹

 今回の担当教員は1月9日と同じでしたが、授業の進め方に変化が見られました。もちろんそれは良い変化で、本学のメソッドに沿ったものでした。教員が余分なことを言わず進行役に徹したことで、授業にリズムが生まれ、学生に集中させる効果もあったと思います。本学の公務員試験や国家資格試験対策の授業でメソッドが共通であることは大きな利点であり、このメソッドを開発した中島総長先生の偉大さを物語っています。

  総長先生は今回も2コマ計3時間にわたる授業を見学し、ご指導なさいました。今回の授業で総長先生は学生に対して「まずは資格試験に合格することが大事で、真の勉強はその後必要に応じて自分ですればよい」と仰っていました。資格の有無が人生を左右することを思えば、これは至言でありましょう。

 「試験に合格するために、授業での確認テストで満点をとる。これを繰り返し、また授業時間以外でも復習の繰り返しを怠らず、記憶を定着させることが大事なのだ。」このような基本的ではありますが、疎かになりがちなことを総長先生は学生に熱心に伝えていらっしゃいました。授業最後にはユーモアを交えて、学生が疲れたと感じることは良いことだ、なぜなら頭を使ったということなのだから、と励ましの言葉もかけておられました。総長先生によると、教員が疲れるような授業は良い授業とは言えず、教員は授業の進行・采配に徹するべきであり、学生に学ばせる、学生を鍛える授業こそよい授業である、とのことでした。そして授業での疲れが良い疲れになるよう、全員合格をめざしてこれからも頑張るよう激励されたのです。

  今回の授業見学を通じて、中島総長先生が常におっしゃっている「公務員試験にどうやったら受からせることができるか」という点について、いかに余計なものを排除して、分かりやすく、かつ単純に合格する最短の道筋を示せるのかを追求をしていく気持ちが高まりました。大変貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

臨床心理士・公認心理師試験対策授業

留学生教育センター 特任講師
修士(経済学) 松尾仁

 臨床心理士・公認心理師試験対策授業にて、中島総長先生による授業担当教員と学生への指導を見学し、中島総長先生の教育メソッドを学んだ。

  「試験に合格したい」と、誰しもが思うことであろう。
 しかし、なかなか合格しないというのが実情である。なぜなら、学生は学習方法がわからないため、成績が伸びない。そこで、受験生はなんとか合格したいと思い学校に通うのである。教師はそれを手助けするのが仕事である。その手助け、つまり教え方は適切なのであろうか。

  確かに、教師は教え方を工夫しているつもりでも専門知識ばかりを教えているのかもしれない。そこで、中島総長先生は「それがダメだ」と指摘していた。そして、「目的はなにか」「生徒が受かるように教える」という授業の目的を明確にしていた。

  記号選択・穴埋め問題は、次のような指導法が適切であるとのことであった。まず、「問題文を読ませる」、すぐに「解答の解説を読ませる」、そして「選択肢を読ませる」、「解説を読ませる」、または「空欄を埋めた文章を読ませる」ことを学生に行わせ、その問題文・選択肢、解説文を暗記させる。
試験対策の授業では、いろいろな解説は必要なく、徹底的に過去問を暗記させる。「先生が疲れる教え方はダメ」だが、「生徒は頭を使うから疲れる」という対局の関係を示され、「教員は司会をやっていればいい」と教師の役割を説明しておられた。

  授業最後の確認テストで、学生全員が満点を取ったことから、中島総長先生の教育メソッドは効果的であると実感できた。
中島総長先生は、学生たちに「家に帰って復習。記憶は繰り返し、帰りの電車の中、食事の前、明日の朝も復習」と復習について強調されていた。

  さらに中島総長先生は、学生のメンタル面を気遣っておられた。「全員が合格しても不思議ではない。このルートに乗ってやれば合格できる。みなさん、受かってください。学校は受かるように手助けをする。東京福祉大学のやり方についてきてください」と励ましていた。そして「これで受かったら、いい疲れになる。いい疲れになってください」と学生たちに希望を持たせていた。

  ひたすら過去問を暗記するのは一人ではできないが、学校に集まり、教師が司会をしてくれればできると思った。これを学生にやらせるために学校は存在しているのかもしれない。そして、教師の学生への気遣いも学習指導同様に重要なものであると気づくことができた。

 このような効果的な教育メソッドを学ぶことができたため、充実した授業見学であった。

保育・介護・ビジネス名古屋専門学校
国際ビジネス情報学科
石橋貴純

 中島総長の学生のために教員を育てたいという気持ちがあふれている授業だった。総長がおしゃっていた、目的によって勉強の仕方が異なること、特に、試験に関係ないことは合格後に自由に勉強すればよいというのはその通りだと思った。

  先週の論述対策の意図について、基となるものを暗記して、試験会場では思い出しながらオリジナルのものを書くというお話があったが、典型的な論述問題のテーマでは非常に有効だと改めて感じた。

 お話の中で養護教諭の合格者の話が出ていましたが、採用試験が難関(養護教諭は原則各学校に1名しか配置されないため)の試験に合格者を出している東福大はすごいと感じた。あと、併修の提携先の大学から卒業しすぎるという話があったということもお話の中にありましたが、20年以上前の大学通信教育の状況を考えると、高卒で入学して全員が卒業にたどり着くのは、すごいことだと思った。

 今回の授業内容は、択一式試験の対策だったが、問題を読み、一つずつ選択肢と解説を読んで暗記し、1つの問題が終わったら、時間を取って、全体をもう一度暗記する。というプロセスを繰り返していた。最後に、本日の問題を再度、解き直して全員ができていることを確認していた。中島総長は、家に帰ってから、翌朝に見直すなどして何度も繰り返し暗記しなおすことが大事だとおしゃっていた。過去にいろいろな資格試験を受けた経験からは、過去問を3周すれば、結構、暗記ができているので、私の経験から総長のおっしゃったことは、その通りだと思った。

 中島総長は、最後に、生徒を学ばせる、生徒を疲れさせる、先生が疲れる授業はダメだとおしゃっていた。今まで、このような視点がなかったので、非常に斬新な発想だと感じた。択一式の試験対策は暗記中心になるので、生徒が勉強して疲れることが重要であるというのは、その通りだと思った。