アメリカ夏期短期研修

外部主催説明会

2016年 アメリカ夏期短期研修

2016年 第36回アメリカ夏期短期研修

Aコース:ニューヨーク・ボストン 7月11日~8月4日
Bコース:ニューヨーク 7月11日~7月23日
Cコース:ボストン 7月22日~8月4日



第36回アメリカ夏期短期研修参加REPORT


フォーダム大学ローズヒルキャンパスにて

 2016年度アメリカ夏期短期研修が無事終了し、参加した学生はアメリカで感じたこと、学んだことを胸に、新たな気持ちで秋期の授業に臨んでいます。
 今年で36回目となるこの研修は、ハーバード大学やフォーダム大学でキャンパスライフを楽しみながら先進的な福祉・教育・保育・心理学を学ぶもの。午前中に専門家による特別講義を受け、午後に講義と関連する施設を訪問して福祉や教育の現場を体験します。さらに、本学の引率教員がディブリーフィング*(復習)の会を開き、学生が研修内容を確実に理解できるようにしています。
 今年は29名の学生が参加。講義でも施設見学でも多くの質問をするなど、積極的な学習姿勢が目立ちました。引率した志手和行准教授(教育学部)は「学生の意欲はとても高く、講義終了後も講師に質問する光景が毎回のように見られました。ディブリーフィングではグループディスカッションを取り入れましたが、非常に活発に意見交換を行っていました。この貴重な経験を今後に十分生かしてほしいと思います」と話しています。


*ディブリーフィング:短期研修中の講義・施設見学について十分に理解を深め、知識の定着をはかるための復習のこと。今回の研修ではニューヨークとボストンでそれぞれ1回行われました。本学の引率教員が講義や施設見学の概要をまとめたプリントを配付して概説。グループワークを通して学生間で疑問点を共有し、お互いに解決するように促しました。解決できない問題については全体に公開し、教員がわかる範囲で回答しました



ヘッドスタートプログラム(低所得世帯のための保育施設)を訪問。折り紙で子どもたちと交流しました。


ハドソン川でのディナークルーズ

ハーバード大学の正門ともいえるジョンストンゲート


ハーバード大学での講義。短期研修の講義は英語で行われますが、通訳がつくので安心です。

ボストンでおしゃれな通りとして有名なニューベリーストリートを散策。観光やショッピングは日本語のできる現地の学生(シャペロン)が付き添ってくれます。

第36回アメリカ夏期短期研修内容 

ニューヨーク講義一覧([ ]内は講師)

●アメリカにおける教育、心理学、メンタルヘルス、ソーシャルサービスの概要[マーサ・バイアル博士(フォーダム大学社会福祉学大学院)]
●児童福祉:虐待・ネグレクトなどの問題を抱えている児童のための居住型施設[ロバート・イーガン(フォーダム大学社会福祉大学院)]
●発達心理学とスクールカウンセラーの果たす役割[フラン・ブルムバーグ博士(フォーダム大学教育学大学院)]
●アメリカの初等教育[アーマ・マーザン(元校長)]
●今までの施設見学と講義の復習と質疑応答[マーサ・バイアル博士(フォーダム大学社会福祉学大学院)]
ボストン

ボストン講義一覧([ ]内は講師)

●アメリカの精神保健制度について[ドミニク・ホジキン博士(ブランダイス大学教授)]
●アメリカにおける社会福祉の概要[マイク・ドゥーナン博士(ブランダイス大学教授)]
●アメリカの初等教育制度[アレクシス・モーガン博士(ハーバード大学教育学大学院)]
●教育心理学[メリサ・コリンズ博士(ボストンカレッジ応用発達心理学教授)]
●アメリカの薬物乱用問題[コンスタンス・ホーガン博士(ブランダイス大学ヘラー大学院院長)]
●女性と老化[アーナ・アルコン博士(ブリッジウォーター州立大学教授)]

ニューヨーク見学施設一覧

●セルフヘルプ コミュニティーサービス(高齢者支援施設)
●チルドレンズ・ビレッジ(虐待・ネグレクト等で深刻な家庭問題を抱えた児童のための治療的居住型施設)
●プロビンデンスレスト(高齢者介護施設)
●ユニオンワシントン・アーリーチャイルドフード・センター(ヘッドスタートプログラム運営施設)
●ユニオンジョクソン・アーリーチャイルドフード・センター
●PS 48 マイケル J バゼック スクール(小学校)
●AHRC-NYC(知的障害者支援施設)

ボストン見学施設一覧

●スカンジナヴィアン・リヴィング・センター(高齢者施設)
●パイン・ストリート・イン(ホームレス支援施設)
●YMCAスターリングセンター ヘイル・リザベーション(キャンプ施設)
●マサチューセッツ・ホスピタル・スクール(障害のある子どもたちの学校)
●コミッティ・トゥ・エンディング・エルダー・ホームレスネス(ホームレス支援施設)
●ボストン・ルネッサンス・チャータースクール(公立小学校)
●エリザベス・セトン・レジデンス(高齢者介護施設)
●ベルモント・ナーサリー・スクール(保育施設)

在学生の体験レポート

視野が広がった素晴らしい1か月~アメリカ夏期短期研修に参加して



ニューヨーク

 この夏、アメリカ夏期短期研修に参加できたことは、私にとって生涯忘れることのない、素晴らしい経験になりました。見るもの聞くものすべてが、私の未知の世界であり、一日一日が本当に濃く、ここで得たものは数え切れません。
 私は、Aコース(ニューヨーク、ボストンの全行程に参加する25日間のコース)で参加しました。出発前、不安より期待の方が強かった私は、大きなわくわくを抱えて空港に向かったのを覚えています。しかし、初めて見る違うキャンパスの人たちに、急に不安が押し寄せてきました。最初のしばらくは、なかなか心を開ける友人ができなかったり、アメリカの文化や食事や会話に戸惑うばかりで、ただただ帰りたいと思っていたのを、今となっては懐かしく思います。
 ニューヨークのタイムスケジュールはと言うと、行きたい観光地なども多かったことから、ハードな毎日でした。講義、施設見学、日誌、シャペロンさんとの自由時間で、ベッドに入ると、ものの数秒で寝てしまう、そんな2週間で、大変充実していました。そして、写真を見返すだけでも、そのときの感動がよみがえってくるほど、刺激がとても多かったです。
 講義や施設見学では、たくさんの知識や学びを得ることができました。聞きたいと思ったことは、積極的に質問し、発言することを心がけて臨み、実行できたと思っています。それは、通訳さんを始め、シャペロンさんや先生が、分かりやすく訳してくださり、学ぶ上で何不自由のない環境があったからこそできたことです。日誌に書ききれないくらいのあふれる内容を学ばせていただき、これから勉強する上で、大いに生かし、発信していきたいと感じています。
 また、シャペロンさんとの自由時間などでは、テレビや写真で見るような光景を、生で目にすることができました。タイムズスクエア、グランドゼロ、自由の女神……そして最終日に行われたディナークルーズから見た100万ドルの夜景には、思わず涙がこぼれそうでした。いたるところに馬車が走っていて、ふと隣を見るとリスがいて、そして海にはカモメがたくさん飛んでいて、ひとつひとつの景色が新鮮で、いつの間にかニューヨークが大好きになっていました。

 徐々にアメリカにも慣れていき、友人もできたので、ニューヨークを離れるときは、Bコース(ニューヨーク中心の13日間のコース)の友人や、ニューヨークと別れるのが、とても寂しかったです。世界トップクラスのフォーダム大学の講義を受けられ、施設を訪問でき、様々な有名な観光地をまわれたことは、一生の財産になりました。大都市であるニューヨークで、こんなに安全に過ごせるということは、アメリカ夏期短期研修に関わってくださっている方々がいてこそ成り立つことです。本当に感謝しています。ありがとうございました。

タイムズスクエアにて


ボストン

 ニューヨークでの2週間を終え、残りの2週間に期待と不安を抱えながら、Aコースの仲間とハーバードへ向かいました。ハーバードはニューヨークに比べて、比較的おだやかに時間が流れていたと思います。街並みもガラッと変わり、静かで落ち着く雰囲気です。アメリカにもようやく慣れだしたことから、あっという間の2週間でした。仲間やシャペロンさんとの思い出が濃いのも、ハーバードに行ってからだなぁと感じます。ですからボストンでの一番の思い出は、やはり仲間と過ごした何気ない日常生活!!! 仲間と関わる時間が多かった分、ぶつかったりバカしたり、笑ったり泣いたり、それはもういろいろありましたが、全部全部忘れられません。全部全部私の宝物です。みんなで集まって、ご飯を作ったりゲームをしたり誕生日会をしたり、自分たちの夢やそれぞれの考えなどを部屋で語ったり……絆が一気に深まり、仲間との思い出が非常に濃かったので、帰りの空港では、ひたすら帰りたくないと友人と言っていたのを覚えています。
 フォーダム大学からハーバード大学へ学ぶ拠点が変わり、講義の進む速さはとても速くなりました。ノートを取るのも一苦労。ですが、有名なハーバード大学で講義を受けられたことに、幸せを感じます。そして、ハーバード大学の学食は、とてもおいしかったです。毎朝、好きな具材を入れてもらい、その場で焼いてくれるオムレツは絶品でした。
 また、施設見学でも、初めてホームレス支援所などを訪問し、貴重な経験となりました。アメリカは、日本に比べてホームレスの方を目にする機会が非常に多かったので、日本は恵まれている国だなと思います。このように、アメリカの良いところ、日本の良いところ、それぞれの良さにたくさん気づけた1か月でした。
 ニューヨークに比べて、観光地自体は、そんなにありませんでしたが、自然の中で伸び伸びと遊ぶことができました。ハーバード大学の大きな木に、友人たちと登り、撮った写真は、短期研修の中で最もお気に入りの写真です。また、キャンパス内にビーチバレーをするところがあり、シャペロンさんや仲間と、大いに楽しむことができました。みんな本気になって、悔しがったり喜んだり、最高に楽しかったです。
 アメリカを旅立つ日、シャペロンさんと別れるのは本当に寂しく、涙が出ました。日本の仲間とは、また会うことができますが、シャペロンさんたちとは、そう簡単に会うことができません。でも、私の心の中に、シャペロンさんと過ごした時間がしっかり焼きついているので、いつかまた会えると信じ、そのときは成長した姿を見せられるよう、これからも頑張りたいです。そして、たくさん迷惑をかけましたが、アメリカで共に過ごした仲間には、感謝してもしきれません。本当に感謝でいっぱいです。みんなからたくさん刺激をもらい、自分自身を見つめ直すことができました。そして、帰るころに、ようやく英語で会話することに、少しずつ慣れ出したので、もっと勉強して、またアメリカで挑戦したいと思っています。アメリカ夏期短期研修は、考え方や視野が広がった、とても素晴らしい1か月でした。
PAGE TOP