ガイドブック2022
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●B●GInterview011 病院は、病気になった方、障がいのある方が最初に訪れる場所です。大学に入学して社会福祉を学ぶうちに、病院での「はじまり」の部分を支援する役割になりたいと感じたのが、医療ソーシャルワーカーをめざしたきっかけでした。あとは純粋に「病院で働くのってかっこいいな!」と感じたのも理由の一つです(笑)。 現在の仕事は、外来、入院中の患者さんやご家族、地域の関係者の方々からのご相談を受けることです。相談内容は、経済的なこともあれば、生活のこと、就労のこと、ご家族のこと、病気の受容など、さまざまです。相談者一人ひとりと面談したり、電話で相談を受けたり、時には医師や看護師からの質問にも答えます。患者さんの入院生活や今後の生活を支援する、大切な役割だと思っています。 すべての相談にやりがいを感じています。相談に来られる方々は全員、真剣に悩んでいらっしゃいますので、その相談を受けるということすべてがやりがいにつながっています。なかには児童虐待に関わる難しい相談もありますが、私はもともと児童分野に興味があったので、対応にはプレッシャーも感じつつ、やりがいも大きいです。 東京福祉大学に在学中、実習はつらいこともあったのですが、とても勉強になりましたし、今でもその経験が役に立っています。私がめざすソーシャルワーク像が、実習を通して獲得できました。また、グループワークや発表を行う機会が多かったので、自分の意見をまとめて発信することや相手の意見を聞く力などの力と、コミュニケーション力が身についたのも大きな財産です。 印象に残っているのは、社会福祉演習の授業です。精神科病院の敷地内にグループホームを作ることに「賛成」か「反対」かを考えるテーマで、私たちが「賛成」グループ、下級生が「反対」グループとなり、それぞれの立場から意見を出し合いました。その授業のために法律やデータを調べたり、実習中に経験したことや新しい知識などをまとめたりと、準備も大変でしたが自分たちの意見を形にして発表するのが楽しい授業だったことを覚えています。 私は現在、急性期の病院で働いていますが、今後は在宅医療の部分でも関わっていきたいと思っています。そのために、いろいろな分野の知識を身につけ、どんな相談にも対応できるようになりたいです。また、MSWの存在がもっと広く認知されるように活動していきたいとも思っています。 東京福祉大学は、自分のやる気と興味さえあれば、将来役に立つ資格が多く取得できる大学です。高校生のみなさんが福祉や教育、保育、心理の分野に興味があるのであれば、その興味をさらに追求できると思います。ボランティアなどで、学生時代から多くの経験を積むこともできます。また、同じような職業をめざす友人がたくさんできるので、社会人になってからも悩みを共有できる仲間に出会えるのもポイントです。 ひとりでも多く「福祉の分野で働いてみたい、働こう」と思ってくれる方が増えることを願っています。ぜひ東京福祉大学に足を運んでみてください!佐藤佳奈さん池袋キャンパス社会福祉学部社会福祉学科精神保健福祉専攻2015年卒業(青森県立青森東高等学校出身)やる気と興味さえあれば、将来役立つ資格が多く取得できます!職業病院での「はじまり」の部分を支援する役割になりたいと感じて、医療ソーシャルワーカーをめざしました医療ソーシャルワーカー(MSW)社会福祉学部社会福祉学科精神保健福祉専攻 卒業→日本大学医学部付属病院にて、医療ソーシャルワーカーとして活躍中!

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