ガイドブック2022
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073 私は小学校4年生のとき、故郷である宮城県・石巻市で東日本大震災に被災しました。そのときは家や思い出の場所が一瞬にしてなくなり、クラスメイトも亡くなったり転校したりしてしまい、日常が非日常になった光景が忘れられませんでした。そして自分が生き残ってしまったことに罪悪感を持ち、とても辛かったです。そこで私は、震災におけるTVや写真だけでは伝わらない部分や私の経験を伝えるために、「語り部」の活動を始めました。「語り部」という形を選んだのは、顔を合わせて、会話しながら伝えることで、記憶に残せると思ったからです。震災の経験を話すことが、将来誰かの命を救うことにつながるかもしれないと、前向きに考えられるようになりました。 将来は養護教諭になることをめざしています。大学で学ぶうち、社会福祉を学ぶことの大切さを改めて感じるようになりました。いずれは精神保健福祉士の資格も取り、専門性を身につけた養護教諭として教育現場で働きたいです。高校生のみなさん!大学は、専門的な勉強だけでなくサークル活動やボランティア活動など、さまざまな経験を積むことができる場所なので、自分が何をしたいのかを一番に考えて、後悔しない選択をしてくださいね。東京福祉大学正門前で撮影された写真が、2021年3月12日の日本経済新聞に大きく掲載され、聖火リレー走者として「力強く前に進む姿を届けたい」と語っています「世界津波の日」座談会にも参加しました!武山さんは、「世界津波の日」(11月5日)を記念した防災担当大臣を交えての座談会に全国の大学生を代表して参加し、自身の震災体験や防災活動について意見を述べました。武山 ひかるさん伊勢崎キャンパス社会福祉学部社会福祉学科精神保健福祉専攻 3年(宮城県・石巻市立桜坂高等学校出身)武山さんは現在、東京福祉大学で学びながら、東日本大震災の経験を伝える「語り部」としても活躍しています。東京2021年五輪の聖火ランナーを務める予定の彼女に、語り部としてのやりがいや将来の目標を聞きました。高齢者や児童関係、病院等の実習施設との意見交換「福祉実習連絡協議会」を開催例年、「ソーシャルワーク実習」「精神保健福祉援助実習」にご協力いただいている実習施設の方をお招きし、学生の実習成果発表や、実習生、実習施設、教職員相互に情報交換・意見交換を行う場として「福祉実習連絡協議会」を実施しています。このように、実習に行く学生たちが万全の状態で臨めるよう環境を整えています。在学中に福祉に携わる貴重な経験を得るボランティア活動への参加池袋の街で開催されている「ふくし健康まつり」に大学として参加。学生たちがボランティアを行うなど、地域の社会福祉活動へのボランティアに積極的に参加しています。社会福祉学部Topics東日本大震災の「語り部」として活躍する武山ひかるさんからのメッセージ!

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