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2017.06.23

2017年度 第2回FD研修会を実施


東京福祉大学では、2000年(平成12年度)開学当初から、学生の学習能力や教育効果を高める方策の一環として、教員研修会や授業見学を行いながら教員の授業内容・方法を改善するなど、全学を挙げて実践的なファカルティ・ディベロップメント(FD)に取り組んでいます。2017年度の第1回FD研修会は、3月31日(金)に池袋キャンパスにて職員を含めた新任研修の中で行いました。今回は、4月20日(木)に伊勢崎キャンパスで開催された、第2回FD研修会について紹介いたします。

>>ファカルティ・ディベロップメントとは(外部サイト)【リンク】
>>過去のFD研修会の様子



はじめに、喜多村副学長が、昨年度の自身の授業で実際に工夫・改善した事例を紹介し、「去年より今年の方が良い授業になるように工夫していただきたい。ぜひ、ベテランの先生方の授業を見学しに行ってください」と述べました。
FD専門部会・部会員の水島准教授が司会(教員役)を務め、「学生が楽しみながら授業に参加できるような雰囲気作りの面も、今回の司会で実践したい」と意気込みを語りました。



「双方向対話型授業」を今回のテーマとし、指名された3人(学生役)が実際の授業さながら教材の音読と板書を行いました。終了後、水島准教授が声のやわらかさや読むスピード、字の美しさなどの良かった点を褒め、全体に周知しました。実は3人とも、第1回のFD研修会で思うような成果が出せなかったとのこと。自信のない学生に活躍の場を作り、良くできた部分をたたえることで本人も周りも意識が高まる、ということを教員にも当てはめて実践し、会場の雰囲気も温まりました。




次に、ワークシートを配付し「双方向対話型授業で工夫している点」について考察・発表しました。学生に質問をする際、まず「○○ですよね」と「はい・いいえ」で答えられる質問から始め、徐々に「少し分かる人はいますか」「どのような~」と説明が必要な質問に変えていくという意見。これに対し、「簡単な答えでも『そうだよね!』と同意し褒めているので、学生を傷つけず発言を恐れないオープンな雰囲気にするための上手な導入の仕方である」との評価があり、多くの教員がうなずいていました。また、音楽のコード(和音)について「仲間探し」や「コーヒーの風味」などを例にして教えているという意見に対して、「その場しのぎの答えではなく本質を理解してもらえるので確実に覚えられる」と、こちらも高評価でした。




その後、グループディスカッションで「双方向対話型授業で苦労している点」について意見を出し合いました。留学生のいるクラスを担当する教員は、「日本語のレベルに差があるので日本人学生にとってはもの足りない授業になってしまう」と発言。「レベルを見極めた上で、日本人学生に留学生への説明役をさせてはどうか」「役割を持つことで本人のモチベーションも上げることもできる」との助言があり、さらに「これは留学生に限らず、日本人のクラスでも行えるのでは」と展開していきました。

 

最後に、喜多村副学長が、間違えた学生や間違えるまでに至らない学生へのフォローの必要性に言及し、さまざまなケースの検討を促しました。
また、総合司会を務めたFD専門部会・部会長の成田教授は、4月28日までにレポート課題(研修会で学んだことを自分の授業でどのように活かしたか)を仕上げて提出するよう呼び掛けました。