2018.09.13
第34回学習デジタル教材コンクールで本学教授が「奨励賞」を受賞!
公益財団法人 学習ソフトウェア情報研究センター主催の「第34回学習デジタル教材コンクール」において、本学の沼澤清一教授(教育学部)が奨励賞を受賞しました。
このコンクールは、学校教育におけるデジタル機器の活用と教育の情報化の進展に貢献することを目的としたもので、教員や教育関係者・団体による自作デジタル教材やホームページ、種々のデジタル教材を使用した授業の指導案や実践例などを募集しています。優れた作品には賞を授与するとともに、それらの作品を広く教育関係者に紹介し、相互利用されるよう情報提供をしています。今年で34回目を迎え、毎年工夫をこらした教材作品が寄せられています。
今回、沼澤教授は「水の旅 ―見えない水の流れをとらえさせ、全体像から理解を図るための教材開発―」と題し、小学4年生の社会科での活用を目的としたパワーポイントの教材で応募し、受賞となりました。これは、沼澤教授が2016年度に発表した「水の旅」(仙台市自作視聴覚教材審査会 コンピュータソフト部門優秀賞受賞作)を、方針・目的はそのままに構成・編集において分かりやすさを追求し大幅な修正を加えて完成させたものです。
浄水場の仕組みと働きについては、多くの小学校で見学体験をしていますが、それ以外の水の流れについては学ぶ機会がほとんどないのが現状です。そこで、沼澤教授はGoogleの航空写真・地形図等や現地で撮影した写真、水道局への取材結果などを盛り込み、断片的になりがちな学習内容を多面的に広げ、全体像を把握して理解してもらうことをめざしたそうです。教材は、釜房ダム(宮城県仙台市)を起点とする水の流れを追いかける内容になっており、写真や地図をふんだんに使うことで小学生でも分かりやすく学ぶことができます。
「水の流れは目に見えませんが、水道管を流れていることを意識してもらうだけでも意味があります。私たちが水に生かされていること、また水に関わる仕事をしている人々がいることを子どもたちに気づかせる必要があり、それが"水を大切にしよう"という精神にもつながってくるのだと思います」と沼澤教授。
現在は、別の地域を扱う新たな教材の作成を進めています。新しい分析技術も取り入れ、より充実した内容になるとのこと。来年のコンクール応募に向けて、さらなる意欲にあふれています。