2025.02.08
[伊勢崎]伊勢崎市教育委員会 文化財保護課との協働授業を実施
1月20日、本学伊勢崎キャンパスにて教育学部・垣崎 授二特任教授と、群馬県伊勢崎市教育委員会 文化財保護課との協働授業が実施されました。
この授業は、特に中学校教諭や高等学校教諭、養護教諭をめざす主に1年生が受講する「教育課程論(中等)」の一環で行われたもので、この日は世界遺産から学校と地域のつながりを学ぶことを目標としていました。
初めに垣崎特任教授が、自ら赴いて撮影した群馬県や埼玉県の古墳や史跡の動画を解説。普段あまり意識することのない「文化財」への関心を引き出すのがねらいです。
その後、特別講師としてお招きした伊勢崎市教育委員会 文化財保護課 世界遺産係の職員お二人が、「伊勢崎市の文化財と学校連携について」と題した講演を行いました。伊勢崎市内の主な文化財として「赤堀茶臼山古墳」を取り上げた際は、「研究者が一度は訪れてみたいほどの重要な古墳」との解説に学生は驚きの声を上げていました。
また、文化財保護課の業務は多岐に渡り、文化財の整備や調査研究のほか、出前授業やインターンシップなど学校との連携にも力を入れているとのこと。教職をめざす学生たちにとって、小中学生との関わりは興味深いようで、子どもたちの感想コメント一つひとつにうなずきながら聞いていました。
後半は、伊勢崎市の史跡「田島弥平旧宅」について解説されました。田島弥平旧宅は2012年に国史跡に指定、2014年に「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産として世界遺産に登録されました。近代養蚕法の開発と、ヤグラ付き総二階建ての近代養蚕農家建築の原点となった建物について、多数の資料写真を使って詳しく解説しました。すでに見学に行ったことのある学生もいましたが、田島弥平の業績や、蚕種製造に適した建物の工夫などの説明に、熱心にメモをとる姿が多く見られました。
「将来伊勢崎市の教員になる方はもちろん、それ以外の方も、日ごろから文化財に触れ、子どもたちに文化財の素晴らしさを伝えていってください」との言葉で締めくくられました。
垣崎特任教授は、文化財保護課のお二人の業務に言及し「やりたいことを見つけて仕事にできるのは素晴らしいこと。今日の授業が自分の好きなものは何なのかなと考える機会にもなれば嬉しい」と語りました。
東京福祉大学では、開かれた大学として今後も地域連携を進めてまいります。